HIVの基礎知識
正しい知識・・・感染予防を知り、エイズに対する誤解のない社会へ
「エイズ」って最近聞かないけど、もう心配ないのかしら・・・という方、実はいまだ感染者は増え続けているのです。
日本では性行為での感染が大半をしめるようになり、若者の割合が急増しています。特定のパートナーがいるから私は大丈夫・・・と考えていませんか?予防のない性行為によって、だれでもかかる可能性のある病気です。感染経路は決まっています。正しい知識と理解、予防をこころがけましょう。
HIV感染者は増えています
日本と世界の状況
厚生労働省のエイズ動向委員会は、平成25年の1年間で新規HIV感染者1,106人、エイズ患者484人、HIV/エイズ患者を合わせた新規総数1,590件で過去最多件であったと報告しました。AIDS発症してから感染がわかる人が増えています。
では、世界の感染者・患者はどのくらいいるのでしょうか?
国連合同エイズ計画(UNAIDS)によると、2012末現在、世界のHIV感染者3,530万人、新規HIV感染者数は年間230万人、エイズによる死亡者数は年間160万人と報告しています。
症状が無くとも感染力はある
エイズはHIVに感染することによっておこります。ただしHIVに感染してもすぐにエイズ発症するわけではありません。HIVに感染すると風邪のような症状(または症状がない)がでますが、その後数年~10年間程度(期間には個人差があります)症状のでない無症候期間に移行します。
重要な点は、この無症候期であっても感染力があるということです。感染したことを知らないままで、病気が進行して重症の合併症が起こってしまうこともあります。また、知らずに性交渉を行うことにより、他の人に感染させてしまう可能性もあります。
HIV感染症は現在治療法が進歩し、長期間にわたるコントロール可能な慢性疾患と考えられるようになりました。特殊な病気ではないのです。早期に発見し、定期的に病院受診して、健康管理をおこなうことが大切です。また、日本では治療のための医療費負担を軽くするような制度もあります。